9月の台風が去った三連休の最終日、タンデム体験会が向日町競輪場で開催されました。
この体験会は先月あったタンデム自転車学習会での知識を生かしつつ、実際に本格的な場所でタンデム自転車で走らせてみようというものです。
さすが競輪場というだけあって、一周400メートルのトラックの外側には傾斜があり、何も障害物のないトラックをスピードを出して走ってもよいとなるととわくわくします。
障害者スポーツセンター主催、京都サイクリング協会が主管のこの体験会、私たちレンタサイクル風音のスタッフはファミリータンデム4台と共に初めての参加です。
段取りをするスタッフの他に、ボランティアの方、障害をお持ちの方、地域の方、そしてユニフォームを着たプロの競輪選手、さまざまな方がこの会には参加されます。
(凛々しくしっかりとした盲導犬もその一員です。)
こちらがハンドサイクリング。
手のハンドルを押すことでタイヤが動きます。
自転車のことは、右に出るものがいないくらい詳しくご存じの京都サイクリング協会の方。
タンデム自転車のことについてお聞きでき、大変勉強になりました。
例えば、
①現在レンタサイクル風音ではタンデム自転車を借りられるお客様は、ほとんどが海外からお客さまです。
みなさん、なぜだかわかりますか。
答えが一つとは言いきれませんが、考えられる主な要因として、日本と海外の交通事情の違いがあります。
タンデム自転車の走行が京都では合法化されたとは言え、まだまだタンデム自転車を含め自転車の走る道が安全に確保、整備されているとは言えません。
海外の国の中には、自転車道が日本よりも整備されていて、タンデム自転車もその国では、日本よりなじみのあるものなのでしょう。
世界的に有名な観光都市の京都であるが故に通行人、車なども多く、観光地では自転車が通る道を確保するのも現状として大変なのだろうと思います。
自転車を推奨していこうと考えておられる京都サイクリング協会としては安全な自転車道の整備は今後の課題の一つだと仰ってました。
②車体が長いタンデム自転車と短いタンデム自転車、どちらが乗りやすいと思いますか。
車体が短い方が小回りが利いて乗りやすそうとお考えの方もおられると思いますが、実際は車体が長い方が安定し、曲がるときも曲がりやすいということです。
私も実際に乗ってみて、2台の違いを実感しました。短い方は車体が安定していない分、特に乗り始め、ふらつきが激しいです。
ハンドルを取られるというか、なかなか真っすぐ走ることができません。一方長い方は乗り始めから安定し、スピードを出しても安心感がありました。
③タンデム自転車の後ろに視覚障害者の方に乗って頂く際の心遣いも教わりました。
・歩くときは、半歩前を行き、自分のひじを持ってもらう。
・サドルに座られる際は、サドルを手で触ってもらい、場所、高さ等を確認してもらう。
・ペダルはこぎ始めやすい高さに合わせる。
・両手でサドルとペダルがどれくらい離れているか間隔を感じてもらう。
・走行中、曲がるとき、スピードを変えるとき、周りの景色等、コミュニケーションを取りながら多くの情報を伝える。
などです。
最後にこの体験会にボランティアで参加して頂いた競輪選手のみなさま、本格的な走行を味わわせて頂き、ありがとうございました。
以外と競輪選手は他のスポーツから転身される方も多く、野球出身の方、バスケ(?)出身の方がおられると聞きました。
中にはスピードスケートのショートトラックでなんと金メダルを獲られた方も。初めてお会いする競輪選手とそんなたわいない話ができたのももタンデム自転車の後ろに乗せて頂いたからこそ。
休憩のときには、プロの競輪選手が用意して下さったかき氷器で、メロン味のかき氷までご馳走になりました。
タンデム自転車の良さをたくさん勉強させてもらい、大変良かったなと思うと共に、
タンデム自転車を通じて集まったみなさまの心づかいと暖かさをいっぱい感じさせて頂きました。
タンデム自転車のご興味をお持ちの方は是非、レンタサイクル風音までお越しください。
普通の自転車とは一味違う楽しさをきっと感じてもらえると思います。